カメラで撮ったRAW画像の現像作業にLightroomを使う方が多いでしょう。現像作業は露光度、コントラストなど多くのパラメーターを調整する必要があり、時間がかかる作業です。写真を撮るより、RAW画像現象の方が多くの時間が必要な状況もあります。
Lightroomでのパラメーター調整は基本画面上のスライダーを移動することによって実現しますので、写真編集用のUSBコントローラーなどを導入すれば、キーボードとマウスより各種の調整を直感的に操作でき、現像作業を時短で完成することができます。ここからはLightroomに対応できるコントローラーを紹介します。
TourBox Elite はTourBox Techが開発した片手コントローラーの最新機種です。多くの編集専用コントローラーと違って、TourBoxは片手に収まるサイズで、必要な作業スベースは小さいです。各ボタンの形も異なるので、手触りだけで様々な操作を完成できます。ボタンの総数は14個でちょっと少なめですが、ボタンの組み合わせとダブルクリックに対応可能ですので、プリセットごとに50種以上の操作を登録可能です。専用機能の「TourMenu」と合わせて使用すれば、300種以上のショートカットをこのコントローラーだけで完成できます。
TourBox本体にはスクロール、ノブ、ダイヤル三つの回転系ボタンがあり、Lightroom向けのビルトイン機能として、多くのパラメーターとツールの選択もコントローラーのボタンに登録できます。調整したいパラメーターをボタンで選択し、回転操作で数値を調整する、これでマウスとキーボードでまずソフト画面から見つけ出し、そして手動でスライダーを移動して露光度などを調整するより大幅に作業速度を上げます。マクロ機能もありますので、大量の写真を現像する際にもマクロによって作業時間を節約できます。
TourBoxシリーズは高いカスタマイズ性能を持ち、Lightroom以外、Photoshop、クリスタ、Premiereなどのソフトウェア向けのにも実用的なビルトイン機能が搭載されています。写真の現像や加工以外、 動画編集 や イラスト制作 など多くの分野でも活躍できます。
大手メーカーLoupedeckが出した写真編集専用コントローラーです。Premiereなどの動画編集ソフトも使えますが、主にLightroomでの使用を想定して開発されたコントローラーですので、Lightroomとの相性が一番高いです。ボタンにもLightroomの常用パラメーターなどがあらかじめ配置されていて、自分で設定する必要がありません。
Loupedeck+は普通のキーボードくらいの大きさがあるので、両手で操作する場面も多いです。キーボードと併用する時の切り替えはちょっと不便を感じるかもしれませんが、Lightroomで写真現像の必要機能はほとんどこのコントローラーで完成できますので、実際の作業中にはさほどの問題にはなりません。価格の方は34000円くらいでちょっと高価ですが、プロの写真家やRAW画像の現像をよく行う方にならおすすめの一品です。
X-TOUCH MINIは元々音楽用のUSB MIDIコントローラーです。音楽用のコントローラーは基本つまみが多いので、回転操作が便利です。X-TOUCH MINI自体はLightroomへの互換性がないので、Lightroomの作業に使うにはMIDI2LRのようなプラグインをLightroomにインストールする必要があります。
X-TOUCH MINIを写真の編集や現像で使うLightroomユーザーはすでに結構の数があります。ネットではそういった利用者たちが作成したLightroom用のX-TOUCH MINIボタン設定ファイルが配布されていますので、その設定ファイルを利用すれば、初期設定に時間をかけることなく、便利に作業を始めることが可能です。
nanoKONTROL2もよくLightroom用のコントローラーとして利用されるUSB接続型のMIDIコントローラーです。X-TOUCH MINIと同じくMIDI2LRをLightroomにインストールすれば、編集コントローラーとして利用できます。Windowsパソコンはもちろん、MacやiPadとも接続できます。X-TOUCH MINIと比べてサイズは少し小さい、価格もやすいです。ただしこのコントローラーのノブは相対操作ができないので、複数の写真を同時に編集する時数値が連動される場合があります。
以上は編集専用のコントローラー、代用できるMIDIコントローラー、そして TourBox NEO のような汎用性高い片手コントローラーを紹介しました。Lightroom中の露光度、彩度、コントラストなどは基本ショートカットがないので、普通なら作業の操作はほぼすべてマウスで行います。RAW画像の数が多い、長時間の作業になると、操作の精度が下がり、疲労も溜まりやすい。Lightroom作業にコントローラーを導入することによって、様々なパラメーター調節はノブの回転で直感的に完成でき、操作中は画面の効果に集中できます。