さまざまなデザインを簡単に作成できることから、世界中で愛用者の多いAdobe Illustrator(イラレ)。今回はこのイラレでドットパターンの作成方法をご紹介します。たくさんの水玉模様を均等に配置するのは一見面倒くさそうに思えますが、イラレなら簡単にきれいなドットパターンを作成することが可能です。
ドットパターンの作成方法はいくつかありますが、比較的簡単にできる方法は以下の手順になります。
1、正円を描く
「楕円形ツール」で円を描きます。Shiftキーを押しながらドラッグすると、きれいな正円を描くことができます。
2.パターンオプションパネルを開く
「オブジェクト」→「パターン」→「作成」の順でクリックすると、「パターンオプション」と「スウォッチ」というパネルが開きます。「新しいスウォッチパネルに追加されました」というアラートが表示された場合は、「OK」をクリックします。
3.パターンを編集する
「パターンオプション」パネルで「タイルの種類」から「レンガ(横)」を選択します。すると、その名のとおり積み上げたレンガのように正円が互い違いに並びます。初期の状態だと円同士がぴったりとくっついてしまっているので、「幅」と「高さ」を調整して隙間ができるようにします。また、入力欄の隣にある鎖型のアイコンをクリックすると、縦と横の比率を維持し正円の状態を保つことができます。
4.作成したパターンを保存する
画面上部の「○完了」をクリックし、作成したパターンを保存します。これで「スウォッチ」パネルにいま作成したパターンが新たに登録されているはずです。
「スウォッチ」パネルでパターンアイコンをダブルクリックすると再度「パターンオプション」を開けますので、ドットパターンを作成した後でも様々な編集が可能です。
上記のパターン作成手順では「レンガ(横)」を選択しましたが、ほかのタイルを選択すると異なった模様のドットパターンを作成できます。
✓グリッド:上下左右均等に一列に配置
✓レンガ(横):四角のタイルが横にずれて配置
✓レンガ(縦):四角のタイルが縦にずれて配置
✓六角形(横):六角形のタイルが横に配置
✓六角形(縦):六角形のタイルが縦に配置
パターンが適応されたオブジェクトを選択した状態で右クリック、表示されたメニューから「変形」→「拡大・縮小」をクリックします。パネルが開いたら、「オブジェクトの変形」のチェックを外し、一番上の「縦横比を固定」の%を変更すると密度(ドットの数)を調整することができます。
パターンを適応したオブジェクトを横に引き伸ばすと、ドットも一緒に横長に伸びてしまうというように、パターンのかたちが変わってしまうことがあります。このような状況を防ぐためには、あらかじめ下記の設定をしておくとよいでしょう。
①オブジェクトを選んだ状態でエンターキーを押し、「移動」パネルを表示させます
②「パターンの変形」の項目からチェックを外す
こうしておけば、後からオブジェクトを変形してもパターンは元のかたちを維持することができます。
いかがだったでしょうか。今回は正円を使った水玉模様のドットパターンを作成する方法を紹介しましたが、ほかにも星形やキャラクターなど、円以外のオブジェクトを使ってパターンを作成することも可能です。また、ドット以外にもストライプ柄など、パターンを駆使すればさまざまなデザインが可能です。ぜひこの機会にマスターしてみてはいかがでしょうか。そしてイラレでの各種ツールとメニュー機能は左手デバイスTourBoxに登録して操作すれば、より快適かつ効率的に完成できますので、作業を今まで以上に加速させたい方はぜひTourBoxを試してみてください。