ポスターやチラシなどの制作をしているとき、「文字を縦書きにしたい」と思ったことはありませんか?イラレでは横書きテキストがデフォルトになっていますが、数字や英語を含めたすべての文字を縦書き表記にすることもできます。今回は、イラレの文字を縦書きにする方法を紹介します。「!!」や「!?」といった記号のバランスを整える方法や、文字間隔の調整方法もお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
本記事では、オーソドックスな「縦書き入力方法」や、覚えておくと便利な「横書きから縦書きに変換する方法」「数字や英語を縦書きにする方法」を解説します。
イラストレーターを開き、テキストを入力したいドキュメントを立ち上げたら、左端にあるツールパネルから「文字ツール」を探します。「文字ツール」を右クリックすると、いくつかツールの選択肢が出てくるので「エリア内文字(縦)ツール」を選択してください。その後、アートボード内をクリックしてから文字を入力すると、縦書き入力ができます。
横書きで入力したテキストを、後から縦書きにしたくなることもありますよね。先ほど紹介した「エリア内文字(縦)ツール」を選択してテキストを入力し直すという手もありますが、二度手間になってしまいます。
そんなときに便利なのが、横書きのテキストを簡単に縦書きに変換する方法です。まずは、縦書きにしたい横書きテキストを選択します。そのまま上部メニューバーの「書式」から「組み方向」をクリックし「縦組み」を選択してください。すると、テキストの方向が簡単に横から縦に変わります。
縦書き入力の方法と、横書きを縦書きに変換する方法を知っておけば、日本語は難なく縦書きにできるでしょう。しかし、アルファベットや数字はこれらの方法を使っても縦書きにできません。
アルファベットや数字を縦書きにしたい場合、向きを変えたい該当文字だけをマウスのドラッグで選択し、文字パネルの詳細オプションを開き、「文字回転」の項目に「90」と入力する必要があります。こうすると、選択していた文字のみが90°回転して、日本語、英語、数字全てが縦書きにできるはずです。
ですが、一文の中に英語や数字が点在している場合だと、何度もドラッグして文字回転をかけることになり面倒ですよね。そんなときは「縦組み中の欧文回転」という機能を使うと、一発で横書きのアルファベットや数字を縦書きにできます。「縦組み中の欧文回転」は文字パネルの詳細オプションを開いた後、右上にあるメニューを開けば見えます。この機能を使えば数字やアルファベットだけが自動で回転します。
縦書きテキストに「!?」「!!」といった連続する記号が含まれていると、上下で縦並びになってしまってバランスが悪いですね。連続する記号は、縦書きテキストであっても横並びになっているのが一般的なので、テキストに「!?」「!!」があるときは記号だけを横書き表記にするのがおすすめ。
該当する2つ以上の記号をマウスのドラッグで選択したら、さっきと同じように文字パネルの詳細オプションを開いてから、メニューから「縦中横」をクリックすると、選択していた記号だけが横並びになります。
イラレの文字を縦書きにすると、一部分だけ文字間隔が詰まって見えたり、反対に開きすぎて見えたりすることがあります。そんなときは「カーニング」と呼ばれる機能で、全文がきれいに見えるように特定の文字間隔を調整しましょう。
間隔調整したい文字と文字の間をクリックしカーソルを置いたら、文字パネルの「カーニング」の項目に数値を入れてください。プラスの数値を入れれば文字間隔が広く、マイナスの数値を入れれば文字間隔が狭くなります。カーニングは横並びにした連続する記号にも使えるので、うまく活用して見やすいテキストに仕上げてくださいね。
以上はイラレで縦書き文字を入力、作成する方法になります。文字、数字、アルファベット、更に記号の向きまで細かく調整でき、理想的なテキストが作成できます。縦書き機能をマスターして、文字組みデザインの幅をさらに広げていきましょう。イラレの作業に左手デバイスTourBoxを導入すれば、各種ツールや機能を片手で直感的に操作できます。今よりさらに快適な作業環境を求めるなら、ぜひ一度TourBoxを体験してみてください。