印刷物の断裁位置、インクの刷り位置を調整するための目印となるトンボ。コミックやイラスト本を製本する際に必ず役立つため、クリスタを使うなら覚えておきたい機能です。今回の記事では、クリスタでトンボを表示する方法や、トンボの裁ち落としで書き出す方法を紹介していきます。
クリスタで新規ファイルを作成する際に、コミックを選択すれば初期設定でトンボが表示されています、しかしイラストやwebtoon等の場合にはトンボがありません。この場合はファイルを作成後、上部メニューバーの「表示」を展開して、「トンボ・基本枠の設定」を選択すれば、トンボを作成できます。
「トンボ・基本枠設定」の画面が表示したら、「トンボ・基本枠」にチェックを入れます、これでトンボと基本枠が表示されるようになります。もしキャンバスの新規作成時に、[コミック]・[同人誌入稿]を選択している場合は、すでにチェックマークが入っています。イラストなどを選択した場合は手動でチェックを入れてください。あとはトンボの仕上がり枠と基本枠(内枠)のサイズ、裁ち落とし幅などの数値を設定しましょう。
ちなみに作成したトンボは「表示」メニューの「トンボ・基本枠」を選択すれば、表示と非表示を切り替えることができます。この「トンボ・基本枠」の機能は初期設定でショートカットが設定されていないが、クリスタのショートカットキー設定で追加できます。ショートカットキーがあれば、毎回メニューを開かなくてもトンボ表示を切り替えることが可能です。
さらに設定したショートカットキーを左手デバイスTourBoxに登録すれば、キーボードで複雑なショートカットを操作する必要がなく、指先のワンクリックで簡単にトンボを表示・非表示できます。その他、TourBoxはクリスタのツール切り替え、ブラシ調整、キャンバス回転などの操作も対応しますので、片手だけで様々な操作を完成できます。お絵描きをする時はキーボードに触らなくても、TourBoxとペンだけで効率的に作業できます。
クリスタで制作が完了したら、最後に書き出しの設定を変更します。クリスタEXを使用する場合にはまず[ファイル]メニューから[画像を統合して書き出し]を展開、それから.jpg、.pngなど、出力したいファイル形式を選択します。
すると様々な詳細設定を選択できます。ページ範囲、出力イメージを選択し、出力範囲を[トンボの裁ち落としまで]に設定する。あとはカラー、出力サイズを選択、拡大縮小時の処理は、コミックなら[コミック向き]、イラスト本なら[イラスト向き]に設定、[OK]をクリックして書き出し完了。
一方クリスタPROでは、出力範囲の指定ができないため、キャンバスサイズを選択範囲に合わせる必要があります。
①キャンバス周囲の定規からドラッグして、ガイド線をトンボの位置に引く。
②[表示]メニューの[特殊定規にスナップ]にチェックを入れる。
③[ツール]の[選択範囲]から[長方形選択]で書き出したい範囲を選択。
④[編集]メニューの[キャンバスサイズを選択範囲に合わせる]をクリック。
⑤[ファイル]から[画像を統合して書き出し]をクリック。
上記手順で、トンボの裁ち落としでの書き出しが完了します。書き出した後は、必ず直前の動作を取り消ししてキャンバスを元のサイズに戻してください。でないとキャンバスサイズが書き出ししたサイズに変更されてしまうため、注意しましょう。