Photoshopの作業で欠かせない、自動選択ツールについてご紹介します。細かい設定方法も解説しますので、初めて使う方はぜひ参考にしてください。
Photoshopの自動選択ツールとは、その名の通り、自動で選択範囲を作ってくれるツールのことです。選択型のツールは9つあり、その中の1つです。クリックした画像のピクセルの色の近似値を自動で選択することから、選択したい画像と背景のコントラストがはっきりしているものの選択に向いています。一方、コントラストが小さい場合や、背景との色にあまり差がない場合は、うまく選択できないことがあります。
似ているツールにクイック選択ツールがありますが、こちらはコントラストの差を検知して選択範囲を作るツールです。自動選択ツールと違い、サンプル範囲や許容値などの細かい設定が不要です。
自動選択ツールは、左側のツールバーにある「オブジェクト選択ツール」を長押しすれば選択できます。英語版では「Magic Wand Tool」(魔法の杖ツール)という名称であるためか、アイコンもキラキラしています。「自動選択ツール」をクリックするとツールバーのアイコンも変わります。
さて、 今回は積み木の画像を使って自動選択ツールを試してみます。自動選択ツールは、クリックした場所と同系色のものを検知して、その範囲を自動的に選択します。ですので、選択したいオブジェクトをクリックするだけで、そのポイントと同系色の範囲を選択してくれます。試しに、真ん中にある緑色の積み木をクリックします。すると、積み木上部の面が選択されました。
1回のクリックで目標物をすべて選択できない時は、Shiftキーを押しながらクリックを続けます。緑の積み木すべてを選択したいので、側面もクリックします。するとこのように、積み木全体を選択できました。
もし選択したくない場所を選択してしまった場合は、WindowsはAltキー、Macはoptionキーを押しながらクリックすれば、選択を解除できます。
Photoshopの自動選択ツールで正確にオブジェクトを選択するために、画面上部のオプションバーで様々な設定ができます。
「自動選択ツール」のアイコンの右にある4つの四角のアイコンが選択範囲です。左から、
新規選択|
選択範囲に追加
現在の選択範囲から1部削除
現在の選択範囲との共通範囲
となっています。デフォルトは「新規選択」となっているので、作業の初めに特に設定する必要はありません。
オブジェクトをクリックした際の自動でサンプリングするピクセルの範囲のことです。デフォルトは指定したピクセルとなっており、プルダウンで他の項目選択できるようになっています。
選択するピクセルカラーの範囲を0から255の値で指定できるようになっています。許容値が低いとピクセルに近い色が選択されるので選択範囲は狭くなる、許容値が大きいと選択される範囲は広くなります。許容値を100にしてみると、真ん中の緑色の積み木以外の部分も選択されています。どのくらいまでの範囲を選択したいかによって許容値を設定しましょう。
アンチエイリアスにチェックを入れておくと、選択範囲の境界線がなめらかになります。
隣接とは、どこまでの範囲を選択の対象とするかを決める部分です。チェックを入れるとクリックした場所と隣接しているピクセルのみが対象となり、チェックを外すと画像全体が対象となります。
チェックを入れていると、表示されているすべてのレイヤーが選択の対象となります。 どのようなオブジェクトを選択するかにもよりますが、基本的にはチェックを外しておいた方が作業がしやすいです。
「被写体を選択」をクリックすると、画像内の被写体をAIが自動で認識し、選択範囲も自動で作成してくれます。
「選択とマスク」をクリックすると選択とマスクのワークスペースに切り替わります。
Photoshopの自動選択ツールは、オブジェクトの輪郭ではなく、色を基準にして近似値で選択範囲を自動で作るツールです。色で選択していきますので、オブジェクトと背景のコントラストがはっきりしているものの方が選択しやすいです。1回で理想の選択範囲を決めるのは難しいので、微調整しながら作業を進めていきましょう。
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