本記事はPhotoshopの便利な機能の一つである、スクリプトについて解説します。Photoshopのスクリプトについて、便利であることは知っているものの、なかなか使いこなせずにいるという方もいるではないでしょうか。興味があればぜひ参考にしてください。複雑な作業もすいすいと快適に進められるようになるでしょう。
スクリプトとは、複雑な作業を自動化してくれる機能のことです。Photoshopでデザインや画像加工をしていると、繰り返し何度も同じ作業をすることがあると思います。そのようなときにスクリプトを設定しておけば、作業を自動化できるのです。
スクリプトは、ツールバーにある特定の機能を持ったツールではなく、JavaScriptで書かれているプログラミング言語です。標準で搭載されている機能だけでは難しい作業も、スプリクトを使えば可能になるのは、プログラミング言語を使用しているからです。ですので、プログラミングの知識がないと、一から自分で作成するのは難しいといえます。
ただし、ネット上では無料のスプリクトも公開されていますので、すでにできているものを利用すれば、プログラミングを学ばなくても活用できます。それからPhotoshopのバージョンにもよりますが、デフォルトで搭載されているスクリプトもあります。
スクリプトはプログラミング言語を使って、今ある様々な機能を自動化する機能のことで、プラグインとはPhotoshopにない機能を追加するものです。簡単に言うと、特定の作業を一度の操作で完成させたいときに使うのがスクリプト、Photoshopに新しいを導入するのがプラグインです。
スクリプトを使うメリットは、主に3つあります。
何度も同じ作業を繰り返さなくてなはならないとき、スプリクトによって自動化することで、作業の効率化と時間の節約ができます。
同じ作業を繰り返すとき、人のやることですから、ミスが生じる可能性もあります。しかしスクリプトなら、正確に作業をこなしてくれるので、作業の質も向上しますし、間違いを修正する手間も省けます。
手作業ではどうしても時間がかかってしまうような難しい作業も、スクリプトなら一発でできてしまいます。
では、実際によく使われている便利なスクリプトをご紹介します。
膨大な量のレイヤーの名称をを一つ一つ手作業で変更するのは大変です。作業中に名前をつけてはいたものも、最終的に変更せざるを得ない時もあるでしょう。そんなとき、たくさんあるレイヤーの名称を一括変更できるのが、この「Group Layer Renaming」です。
もちろん、選択したレイヤーだけを変更することも可能です。名称を変えるだけでなく、連番をつけることもできるので、関連するレイヤーを整理しやすくなります。
その名も、「レイヤーを選択するだけでテキストレイヤーの内容をクリップボードにコピーできるスプリクト」といいます。
名前の通り、レイヤーをクリックすると、自動でコピーをしてくれるのですが、フォントの種類やサイズはコピーされず、テキストのみをコピーしてくれます。テキストを使い回したいとき、普通にコピーをするとフォントのスタイル情報もコピーされてしまいますが、これを使えばテキスト情報のみがコピーされるので、非常に便利です。
最後に紹介するのは「選択範囲をシェイプに変換スクリプト」という名のスクリプトです。その名の通り、選択した範囲をシェイプレイヤーに変換してくれるので、作業の途中でシェイプレイヤーにしたいと思ったときに便利なスクリプトです。さらに、作成したスクリプトは後からサイズ変更や変形が可能です。
スクリプトを追加する方法は、まずスクリプトのファイルをダウンロードして、それからPhotoshopのスクリプトフォルダに移動します。具体的な位置はPhotoshopのインストールフォルダー内の \Presets\Scriptsというフォルダです。デフォルトの場合だと以下のパスになります。
Windows:C:¥Program Files¥Adobe¥Adobe Photoshop\Presets\Scripts
Mac:/アプリケーション/Adobe Photoshop/Presets/Scripts
ファイルを移動した後、Photoshopを再起動したら、上部メニューの「ファイル」→「スクリプト」から使いたいスクリプトを選択でき、作業を行います。なお、スクリプトのダウンロード&インストール、仕様に関しては自己責任でお願いいたします。
Photoshopのスクリプトを使うときは、以下の点に注意してください。
スクリプトは確かに便利ですが、むやみに追加するとPhotoshopの動作が重くなる可能性があります。本当にスクリプトを入れなければできない作業なのか、よく考える必要があるでしょう。
自分でスクリプトを作成できない場合は配布されているものを使用することになりますが、スクリプトに問題があった場合、パソコンになんらかの悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。今回ご紹介しているスクリプトは開発者が明確であり、利用者も多いものですが、ダウンロードする際は必ず配布元を調べて、信頼できるスクリプトを使用しましょう。
Photoshopのスクリプトとは、繰り返しの作業や複雑な作業を自動化できるもので、プログラミング言語で書かれています。自分で作成できない場合は、無料で公開されているスクリプトなどを利用します。スクリプトは便利なものですが、むやみに入れると動作が重くなるなどの影響があります。その作業が本当にスクリプトでなければできないか、よく考えて導入しましょう。
そして一連の操作を自動に行うには、左手デバイスTourBoxのマクロコマンドを使用しても可能です。TourBoxシリーズのマクロは簡単に作成でき、Photoshopデフォルトのショートカット以外、独自開発のビルトイン機能もマクロに組み込めます。Photoshopでの作業を今まで以上に効率化、高速化させるTourBoxシリーズ、興味があればぜひ使ってみてください。